自然科学書出版  近未来社
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地質・砂防・土木技術者/研究者のための
土石流の機構と対策 残り4部!
菊判(並製)・432頁 定価 4,191円(税込)
ISBN978-4-906431-19-4〔初版発行日/2004.9.10〕
<平成16年度>土木学会出版文化賞受賞作品
 〈ニューフィールドサイエンス・シリーズ Vol. 2〉
Key Words  土石流・土石流の流動機構モデル・土石流の発生・発達過程・石礫型土石流・
粘性土石流・堆積過程及び堆積地形・数値計算による復元・土石流災害対策
From the text
 本書は,最初に土石流とはどのような性質を持った現象であるのか,一口に土石流と言っても,実は種々のものに分類されることを示します。次に,それらの土石流の流動機構を,各種の取り扱いの長所・短所を明確にしながら説明します。その後,章を追って,土石流の各種の発生・発達過程,発達した土石流の流動特性,堆積過程と堆積地形について,力学的な取り扱い方法を詳細に説明します。ここまでが,言わば,土石流力学の基礎理論です。そして,6章では,それぞれの基礎理論の応用として,私が関わった災害調査のいくつかを取り上げて,数値計算モデルによる復元を試みます。これによって,実際現象の具体的な取り扱い方が理解できるものと思います。最後に,土石流災害対策として一般的になっている砂防構造物を取り上げて,その性能設計や効果の評価問題を説明し,土石流危険渓流や土石流発生予知といったソフト対策についても,基礎理論に根ざした取り扱いを行っています。

 まえがき

<第1章> 土石流とはなにか
 1.1 土砂移動現象の色々
 1.2 土石流の定義
 1.3 土石流の種類と特性
  1.3.1 石礫型土石流
  1.3.2 乱流(泥流)型土石流
  1.3.3 粘性土石流
 1.4 土石流を分類することの力学的意義
 1.5 その他の観点からの土石流分類

<第2章> 土石流の流動機構モデル
 2.1 液体と固体粒子群からなる混合体流れのモデル化に対する考え方
 2.2 土石流に対する1流体モデル
  2.2.1 粘塑性流体モデル
  2.2.2 ダイラタント流体モデル
 2.3 土石流に対する2流体モデル(混合体理論)
  2.3.1 応力平衡の方程式
  2.3.2 クーロン混合体理論
 2.4 速い粒子流に対する理論
  2.4.1 粒子衝突応力
  2.4.2 粒子運動応力
  2.4.3 骨格応力
  2.4.4 構成則
  2.4.5 乾燥粒子流への理論の適用
  2.4.6 その他の速い粒子流に対する構成則との比較
 2.5 慣性土石流における間隙流体の役割(高濃度粒子分散流れ)
 2.6 掃流状集合流動および乱流型土石流の流動機構(粒子分散能力と流動則)
  2.6.1 掃流状集合流動
  2.6.2 乱流型土石流
 2.7 慣性土石流の一般理論
 2.8 粘性土石流のニュートン流体モデル(層流中の粒子分散能力と流動則)

<第3章> 土石流の発生・発達過程
 3.1 渓床堆積物の侵食によって発生・発達する土石流
  3.1.1 表面流の作用で堆積層が不安定化することによる初期土石流の形成
  3.1.2 堆積層上での土石流の発達
  3.1.3 土石流発達理論の実験による検証
 3.2 崩壊土塊の土石流化
  3.2.1 土石流化過程のモデル
  3.2.2 土塊運動の数学モデル
  3.2.3 三次元場における土塊と土石流の運動に関する数値シミュレーション
 3.3 天然ダムの決壊によって発生する土石流および洪水流
  3.3.1 天然ダムの形成条件および天然ダムの形状
  3.3.2 天然ダムの全幅決壊過程と土石流予測
  3.3.3 天然ダムの部分的越流によって発生する土石流および洪水流

<第4章> 発達した土石流の流動特性
 4.1 土石流段波(サージ)先端部の伝播と先端形状
  4.1.1 石礫型土石流の場合
  4.1.2 粘性土石流の場合
 4.2 石礫型土石流の逆グレーディング現象と先端部への巨礫の集積機構
  4.2.1 機構に関するいろいろの考え方
  4.2.2 高橋の理論
 4.3 巨礫の輸送機構
 4.4 土石流における間歇性の発生原因
 4.5 流路湾曲部での土石流の挙動
 4.6 流下部における土石流追跡
  4.6.1 キネマティックウエーブ法
  4.6.2 ダイナミックウェーブ法

<第5章> 土石流の堆積過程および堆積地形
 5.1 一次元場における石礫型土石流の停止・堆積過程
  5.1.1 勾配急変部における石礫型土石流の先端到達距離
  5.1.2 勾配急変部における石礫型土石流の堆積勾配および堆積地形
  5.1.3 堆積過程の数値シミュレーション
 5.2 一次元場における乱流型土石流の堆積過程
 5.3 土石流扇状地の形成
  5.3.1 石礫型土石流による土石流扇状地の形成に関する実験と
      扇状地形の経験則
  5.3.2 数値シミュレーションによる石礫型土石流扇状地の形成過程予測
  5.3.3 乱流型土石流扇状地の形成過程予測
 5.4 石礫型土石流によって形成される土石流扇状地内の粒度分布
  5.4.1 現地調査および実験によって見出された一般的傾向
  5.4.2 扇状地内粒度分布に関する数学モデル
 5.5 土石流扇状地の侵食および再堆積
  5.5.1 土石流扇状地の侵食過程に関する実験
  5.5.2 ほぼ均等粒径の材料からなる場合の数学モデルとその検証
  5.5.3 混合粒径材料からなる場合の数学モデルとその検証

<第6章> 土石流災害とその数値計算による復元
 6.1 奥越豪雨災害
  6.1.1 災害の概要
  6.1.2 天然ダムの形成と堰上げ洪水による家屋被害
  6.1.3 天然ダム決壊過程とダム下流の災害
 6.2 洞谷土石流災害
  6.2.1 災害の概要
  6.2.2 土石流ハイドログラフの推定
  6.2.3 土石流氾濫・堆積範囲の復元
 6.3 イタリア北部スタバにおける鉱滓ダム決壊災害
  6.3.1 災害の概要
  6.3.2 泥流流下状況の復元と検証
 6.4 ネバド・デル・ルイス火山の噴火に伴う泥流災害
  6.4.1 災害の概要
  6.4.2 災害現象の復元
 6.5 ベネズエラの土砂災害
  6.5.1 災害の概要
  6.5.2 任意降雨条件下における混合粒径材料を対象とした土石流追跡
  6.5.3 Camuri Grande川で起こった土石流ハイドログラフ等の復元
  6.5.4 Camuri Grande扇状地における土砂氾濫・堆積の復元
 6.6 水俣市宝川内集地区の土石流災害
  6.6.1 災害の概要
  6.6.2 大規模崩壊に起因する土石流の復元

<第7章> 土石流災害対策
 7.1 土石流発生防止工法
  7.1.1 山腹工
  7.1.2 水抜き・排水工
  7.1.3 床固工・帯工
 7.2 非透過型砂防ダムによる土石流の調節
  7.2.1 砂防ダムによる土石流堆積過程
  7.2.2 堆積土砂の侵食過程
  7.2.3 砂防ダムの土砂調節が下流河道へ与える影響
 7.3 透過型砂防ダムによる土石流の調節
  7.3.1 透過型砂防ダムの種類と土砂かん止機構
  7.3.2 格子型砂防ダムの閉塞モデル
  7.3.3 格子型砂防ダムによる土石流の調節・制御モデル
  7.3.4 格子型砂防ダムの最適格子間隔および設置場所選定法
 7.4 流路工・導流堤による土石流の無害化
  7.4.1 Camuri Grande川扇状地での災害対策の検討
  7.4.2 導流堤による土石流の処理
 7.5 土石流対策の計画規模
  7.5.1 既往資料に基づく方法
  7.5.2 現地調査による総流出土砂量の予測
  7.5.3 発生土石流規模の理論的予測
 7.6 土石流危険渓流および危険範囲
  7.6.1 土石流危険渓流
  7.6.2 土石流危険範囲
 7.7 降雨による土石流発生予知

 あとがき
 参考文献
 索 引

【著者略歴】
高橋 保 (たかはし たもつ)
 1939年京都市に生まれる.1963年京都大学工学部土木工学科卒業,1965年同大学院工学研究科土木工学専攻修了後,京都大学防災研究所助手,1967年同工学部講師,1968年同防災研究所助教授,1982年同教授,2003年同定年退職,京都大学名誉教授となり,財団法人防災研究協会理事に就任,現在に至る.
 1995年度から2年度にわたり,防災研究所長として,研究所の全面改組,阪神淡路大震災に関する研究所としての研究統括を行い,また,1987年度から文部省自然科学総合研究班の本部幹事,さらに,1993年から3年間は研究代表者として,わが国の災害科学研究の推進に尽力した。その間,数多くの学会の役員,委員会委員,国・地方の審議会・委員会の委員としても活躍した.

 研究面では,当初,河道における洪水流の特性に関する研究を行い,この研究で工学博士の学位を取得した.その後,1974年には1年間,ニュージーランドのリンカーン大学に滞在し,網状河川に関連する研究を行い,帰国後,土石流を中心とする土砂流出・土砂災害の研究に本格的に取り組むようになった.1982年防災研究所の耐水システム部門を担当することになって,従来の研究に加えて,都市域での洪水氾濫災害問題にも研究を拡げることになった.

 これらの研究の成果の一部について,多くの国際学会で招待講演,基調講演を行い,土木学会著作賞,砂防学会賞等が授与されている.論文,著書など多数がある.


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