自然科学書出版  近未来社
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千木良雅弘 著
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千木良雅弘 著

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大八木規夫 著
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千木良雅弘 著
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深川昌弘 著
  これからの自費出版−虎の巻−
飯尾能久(京都大学教授)著
内陸地震はなぜ起こるのか?
 Why are intraplate earthquakes generated?
A5判上製・174頁 定価 2,934円(税込)
ISBN978-4-906431-30-4〔初版発行日/2009.2.28〕
 〈近未来科学ライブラリー・シリーズ Vol. 12〉
Key Words  水平断層仮説・長野県西部地震・兵庫県南部地震・内陸地震の発生と
下部地殻・新潟-神戸歪集中帯・脆性-塑性相互作用モデル

From the text
 今世紀に入ってから,2000年鳥取県西部地震,2004年新潟県中越地震,2005年福岡県西方沖地震,2007年能登半島地震,2007年新潟県中越沖地震,2008年岩手・宮城内陸地震と,日本の内陸でM7クラスの地震が多発している。これらの活動の特徴は日本海沿岸で多いことである。また,鳥取県西部地震や福岡県西方沖地震など,新潟−神戸歪集中帯から離れた,ひずみ速度が小さく,過去の地震活動も低い領域でも起こっている。
 南海トラフの巨大地震の前後には,西南日本の内陸で地震活動が活発化することが知られている。1944年東南海地震,1946年南海道地震の前後にも,1927年北丹後地震,1943年鳥取地震,1948年福井地震と日本海沿岸で大地震が起こった。その後,1964年新潟地震,1983年日本海中部地震,1993年北海道南西沖地震と日本海側で引き続き大地震が起こった。日本海沿岸には何か特別な構造でもあるのではないかと思わせるような起こり方である。ただし,2000年以降に起こっている地震はマグニチュード7前後であるのに対して,1944年東南海地震,1946年南海道地震の前後に起こった大地震はマグニチュードが7を超え,ひとまわり以上大きい。

 本書の刊行に寄せて(大竹政和・東北大学名誉教授)
 まえがきに代えて−1995年1月18日未明になって気づいたこと−

<第1章> 水平断層仮説の誕生 −長野県西部地震の発生機構−
  極微小地震をもっと知るために
   
〔用語解説@〕 地震と断層
  
 〔用語解説A〕 マグニチュード
  大きな地震はなぜ大きいのか?
  長野県西部におけるプロジェクトの開始
  正断層すべりを示唆するデータ
  
 〔用語解説B〕 応力とは?
  正断層的なすべりはどうして起こったか?

<第2章> 水平断層仮説と兵庫県南部地震
  近畿地方の地震活動
  
 〔用語解説C〕 ひずみ
  阪神・淡路大震災の翌朝に
  
 〔用語解説D〕 地震の読み取り
  S波の反射面
  兵庫県南部地震の発生過程
  1995年1月18日のその後−兵庫県南部地震に関する調査−

<第3章> 内陸地震はなぜ起こるのか?
  何が問題なのか?
  不都合なこと
  
 〔用語解説E〕 粘性とは?
  マントルは流動する
  プレート境界断層の摩擦力
  問題は解決していない

<第4章> 内陸地震の発生と下部地殻
  つくばと阿武山
  断層の深部延長でのゆっくりすべり
  
 〔用語解説F〕 下部地殻とは?
  内陸地震の断層の深部延長
  深部延長のすべりの加速
  地殻の強度プロファイル
  下部地殻は弱いか?
  ジェリーサンドイッチモデル
  下部地殻の粘性

<第5章> 陸域震源断層深部すべり過程のモデル化
  科学技術振興調整費
  新潟−神戸歪集中帯
  水のために弱くなった下部地殻
  ミクロなプロセスとの関係
  強度プロファィルモデルの改訂

<第6章> 内陸地震の発生過程に関する定量的なモデル
  地震研究所・防災研究所
  上部地殻が薄いモデル
  応力境界条件
  脆性−塑性相互作用モデル
  モデルが予測すること
  長期間においては応力境界条件

<第7章> 鳥取県西部地震
  得られたモデルの検証
  防災研究所で有感
  特別な地震
  合同観測の成果
  断層に働く応力と断層の強度の推定
  
 〔用語解説G〕 地震のメカニズム解
  
 〔用語解説H〕 P軸・T軸
  
 〔用語解説I〕 応力インバージョン
  鳥取県西部地震の断層の強度
  残されていたデータ
  得られた結果は何を意味しているのか?

第8章> 続発する内陸地震
  活発化している内陸地震活動
  新潟県中越地震
  余震観測点の設置
  お椀型の余震分布
  余震域中央部直下に原因がある?
  お椀型の余震分布は普遍的か?
  余震観測の継続

 あとがき
 参考文献
 索  引

【著者略歴】 
飯尾 能久 (いいお よしひさ)
1958年 兵庫県生まれ
1980年 京都大学理学部卒業
1982年 京都大学大学院修士課程修了
1983年7月-1990年5月 京都大学理学部助手
1986年 京都大学理学博士
1990年6月-1993年3月 京都大学防災研究所助手
1993年4月-1996年6月 (独)防災科学技術研究所主任研究官
1996年7月-2000年3月 (独)防災科学技術研究所研究室長
2000年4月-2002年8月 東京大学地震研究所助教授
2002年9月-2007年3月 京都大学防災研究所助教授
現在 京都大学防災研究所教授
 (地震予知研究センター・内陸地震研究分野)
  京都大学大学院理学研究科地球惑星科学専攻教員を兼任
専攻 地震学



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