自然科学書出版  近未来社
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深川昌弘 著
  これからの自費出版−虎の巻−
林 愛明(元京都大学教授)著/訳
地震の化石 −シュードタキライトの形成と保存−
Fossil Earthquakes
 -The formation and Preservation of Pseudotachylytes-
菊判(フルカラー上製)・296頁 定価 6,076円(税込)
ISBN978-4-906431-32-8〔初版発行日/2010.1.30〕
Key Words  シュードタキライト・断層岩と概観的断層モデル・シュードタキライト脈の
分類と基質・カタクラスティック脈・実験形成シュードタキライト
From the text
 本書のターゲットである「シュードタキライト」は,地下浅部の脆性破壊−深部の塑性変形領域で,大地震時に急激な断層運動に伴う摩擦によるメルトまたは超細粒の物質が形成され,それが断層破断面に貫入して形成された脈状またはネットワーク状に産出する断層岩です。この岩石が震源断層の深部で形成され,その後の地殻隆起・削剥を経て現在地表に露出します。つまりシュードタキライトは,断層がかつての地震性の断層運動を示す唯一の震源断層岩です。従って,シュードタキライトおよびそれと関連する断層岩を調べれば,地震時に震源断層帯内部でどのような破壊変形が起こっているのかを知ることができます。本書にもレビューしたように,シュードタキライトは地震の「化石」であるという結論に至るまでには,過去一世紀に亘ってその成因についての論争が繰り返されてきました。


日本語版への序文
まえがき

<第1章> 序 文

<第2章> 用語とシュードタキライトの起源

 2.1 用語
 2.2 シュードタキライトの物理的な起源についての論争

<第3章> シュードタキライトに関連する断層岩と概観的断層モデル
 3.1 イントロダクション
 3.2 断層岩
  3.2.1 断層岩の分類
  3.2.2 マイロナティック岩石
  3.2.3 カタクラスティック岩石
  3.2.4 S−Cファブリックの形成
 3.3 断層帯強度と断層モデル
  3.3.1 地震発生断層帯強度
  3.3.2 概観的断層帯モデル

<第4章> シュードタキライト脈のテクトニック環境と構造
 4.1 シュードタキライトのテクトニック環境と野外産状
  4.1.1 テクトニック環境
  4.1.2 野外産状
  4.1.3 急冷縁とクラック組織
 4.2 シュードタキライト脈の分類
  4.2.1 断層脈と注入脈
  4.2.2 シュードタキライト生成帯
 4.3 断層脈の厚さとすべり量との関係

<第5章> シュードタキライトの基質
 5.1 イントロダクション
 5.2 微細構造の特徴
  5.2.1 シュードタキライト基質の組織の分類
  5.2.2 流動構造
  5.2.3 気孔と杏仁状構造
 5.3 粉末X線回折分析
  5.3.1 シュードタキライトのX線回折パターン
  5.3.2 ガラスと結晶部分の定量分析
  5.3.3 結晶質物質の定量的分析
 5.4 議論
  5.4.1 ガラスおよびガラス質基質の性質
  5.4.2 断層強度における摩擦溶融の影響
  5.4.3 シュードタキライトの形成深度の推定

<第6章> マイクロライト
 6.1 イントロダクション
 6.2 マイクロライトの組織と形態
  6.2.1 組織
  6.2.2 形態
 6.3 マイクロライトの化学組成と磁気的特性
  6.3.1 マイクロライトの化学組成
  6.3.2 磁気的特性
 6.4 マイクロライトの形成メカニズムに関する議論

<第7章> シュードタキライト脈内部の破片
 7.1 用語
 7.2 礫岩のクラストに似た破片
 7.3 粒子サイズ分析
  7.3.1 融解起源のシュードタキライトの粒子サイズ分布
  7.3.2 粒子サイズ分布:考察
 7.4 破片の組織構造と円磨度
  7.4.1 組織構造
  7.4.2 破片の円磨度
 7.5 円磨された破片の形成:考察

<第8章> シュードタキライトの化学組成と溶融過程
 8.1 イントロダクション
 8.2 全岩組成と基質組成
  8.2.1 シュードタキライト脈の全岩組成
  8.2.2 シュードタキライト基質の化学組成
  8.2.3 シュードタキライト脈の含水量
 8.3 議論
  8.3.1 溶融過程
  8.3.2 溶融温度
  8.3.3 摩擦溶融時の水の役割

<第9章> 脆性−塑性領域におけるシュードタキライトの形成
 9.1 イントロダクション
 9.2 Woodroffeシュードタキライト
  9.2.1 Woodroffe衝上断層のテクトニックセッティング
  9.2.2 Woodroffeシュードタキライトの野外産状
  9.2.3 微細構造
 9.3 大和鎮シュードタキライト
  9.3.1 大和鎮せん断帯のテクトニックセッティング
  9.3.2 大和鎮シュードタキライトの野外産状
  9.3.3 微細構造と化学組成
 9.4 議論
  9.4.1 大規模シュードタキライトの形成メカニズム
  9.4.2 大和鎮とWoodroffe のM−Pt脈の形成条件

<第10章> 粉砕起源シュードタキライトと脈状カタクラスティック岩石
 10.1 イントロダクション
 10.2 粉砕起源シュードタキライトとカタクラスティック脈の産状
  10.2.1 粉砕起源シュードタキライト
  10.2.2 断層ガウジ注入脈
  10.2.3 層状断層ガウジとシュードタキライト脈
  10.2.4 クラック充填脈
 10.3 脈状カタクラスティック岩石の岩石学的特徴
  10.3.1 脈状カタクラスティック岩石の微細構造
  10.3.2 脈状物質の粉末X線回折
  10.3.3 化学組成データと同位体分析
  10.3.4 クラック充填脈の年代データ
 10.4 脈状カタクラスティック岩石の形成メカニズムについての考察
  10.4.1 脈状カタクラスティック岩石における非晶質物質の形成メカニズム
  10.4.2 断層帯における細粒物質の地震時の流体化
  10.4.3 地震性すべりの繰り返し
  10.4.4 繰り返した地震時の地表水の深部断層帯への浸透

<第11章> 地すべりに関連するシュードタキライト
 11.1 イントロダクション
 11.2 地すべりに関連するシュードタキライトの性状
  11.2.1 Langtang Himalaya地すべりに関連するシュードタキライト
  11.22 九分二山地すべりに関連するシュードタキライト
 11.3 地すべりに関連するシュードタキライトの岩石学的特徴
  11.3.1 Langtang Himalayaのシュードタキライトの岩石学的性質
  11.3.2 九分二山シュードタキライトの岩石学的性質
  11.3.3 観察されるシュードタキライトのガラス含有量
 11.4 地すべりに関連するシュードタキライト形成時のP−T条件の議論

<第12章> 実験形成シュードタキライト
 12.1 イントロダクション
 12.2 高速摩擦実験
  12.2.1 実験設備と実験条件
  12.2.2 実験サンプルと手順
  12.2.3 高速摩擦の特性
 12.3 実験形成のシュードタキライトの微細構造
  12.3.1 断層せん断面の組織
  12.3.2 脈の幾何学的形態と溶融物質の組織
 12.4 実験生成物の粉末X線回折分析
  12.4.1 実験生成物の回折パターン
  12.4.2 定量分析
 12.5 化学組成のデータ
  12.5.1 斑レイ岩サンプル 266
  12.5.2 花こう岩サンプル 267
  12.5.3 アルビタイト−石英と斜長岩−斜長岩ペア
 12.6 議論
  12.6.1 脈の幾何学的形態
  12.6.2 溶融組織
  12.6.3 非平衡溶融プロセス
  12.6.4 溶融温度
  12.6.5 高速すべり軟化作用

参考文献
用語索引

【著者略歴】
林 愛明 (りん あいめい,Aiming Lin)
1982年7月 中国南京大学卒業
1989年9月 東京大学大学院(東京大学地震研究所)修士課程修了
1992年3月 東京大学大学院(東京大学地震研究所)博士課程修了 理学博士
1996年3月-2000年1月 神戸大学理学部助手
2000年2月-2004年3月 静岡大学理学部助教授
2004年4月-2006年3月 静岡大学理学部教授
2005年1月-2006年1月 アメリカ・プリンストン大学 Visiting Scholar
2006年4月-現在 静岡大学創造科学技術大学院教授・静岡大学理学部
 地球科学科(兼任)静岡大学防災総合センター(兼任)
2012年10月より京都大学大学院理学研究科地球物理学教室教授
2020年2月3日付け,京都大学理学研究科教授の職を辞す
専攻:地震テクトニクス

〔主要著書〕
(1) Aiming Lin, 1998.「Fault-related rocks -A Photographic Atlas」(Snoke, A.W. et al., ed), 共著(一部分担),Princeton University Press, 629p.
(2) 林 愛明, 2008,『地震防災』,共著(一章分担),学術図書出版社, 155p.
(3) Aiming Lin, 2008. Fossil Earthquakes: The Formation and Preservation of Pseudotachylytes. Springer, Berlin, 348p.
(4) 林 愛明(著/訳), 2008,『地震化石−假熔岩的形成と保存』,中国高等教育学出版社, 321p.

〔主要論文〕
(1) Aiming Lin et al., 2002. Co-seismic strike-slip and rupture length produced by the Ms8.1 Central Kunlun earthquake, Science, 296, 2015-2017.
(2) Aiming Lin, Zhikun Ren et al., 2009. Co-seismic thrusting rupture and slip distribution produced by the 2008 Mw7.9 Wenchuan earthquake,China.Tectonophysics, doi:10.1016/j.tecto.2009.02.014

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