自然科学書出版  近未来社
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地質・砂防・土木技術者/研究者のための
洪水の水理
−被害の評価と対策−
菊判(並製)・396頁 定価 3,981円(税込)
ISBN978-4-906431-35-9〔初版発行日/2010.7.6〕
 〈ニューフィールドサイエンス・シリーズ Vol. 4〉
Key Words  洪水流の挙動・河道の形態と境界条件・洪水災害の実態・洪水流理論の
系譜・洪水ハザードの予測・洪水被害の評価・洪水対策の考え方
From the text
 わが国の水害による死者数の変遷を,明確な記録が残っている1945年(昭和20年)以降について見ると,伊勢湾台風があった1959年(昭和34年)以前は年間平均1,500〜1,900人に達していたのが,それ以降1985年くらいまでは400人〜200人と急激に減少し,最近では100人以下になっています。洪水の主たる原因は台風や前線の活動による豪雨ですが,1959年以前には巨大台風が相次いで来襲し,戦後の荒廃が続いていた状況下で大規模な洪水氾濫災害が生じました。昭和34年以降,台風や集中豪雨の数は決して減少していないのにもかかわらず,水害犠牲者の数が着実に減少してきた背景には,大河川の改修が優先的に進められて,大河川からの氾濫がほとんど無くなったこと,戦時の荒廃によって禿山化していた山地に緑が回復したこと,気象予報技術が進展して事前対応が可能になってきたこと,避難等の災害対策に対する法的根拠が与えられたことなどが大きく貢献しています。しかしながら,水害による被害額についてみると,時代と共に減少する傾向は見当たりません。その理由としては,下記のような国土の利 用状況と災害形態の変化が挙げられます。

 まえがき

<第1章> 河川内部における洪水流の挙動
 1.1 河道の形態と洪水流に対する境界条件
 1.2 種々の境界条件下の洪水流の挙動の実態
  1.2.1 整斉な一様断面形を持った河道を流下する洪水流
  1.2.2 貯水池内部における洪水流の挙動
  1.2.3 断面が不規則に変化する河道を流下する洪水流
  1.2.4 狭窄部を通過する洪水流
  1.2.5 合流点付近における洪水流

<第2章> 洪水災害の実態
 2.1 昭和44年8月の黒部川破堤氾濫災害
  2.1.1 災害の概要
  2.1.2 破堤原因の分析
  2.1.3 破堤箇所の水理特性
 2.2 昭和47年7月豪雨による中国地方の水害
  2.2.1 江の川の水害
  2.2.2 浜田ダムの洪水調節
 2.3 昭和57年7月長崎豪雨災害
  2.3.1 災害の概要
  2.3.2 中島川の氾濫災害
 2.4 昭和58年7月山陰豪雨災害
  2.4.1 災害の概要
  2.4.2 三隅・郷地区における洪水氾濫の実態

<第3章> 洪水流理論の系譜
 3.1 一次元流れの基礎方程式
  3.1.1 一次元非定常流の連続方程式
  3.1.2 運動量保存の式
  3.1.3 エネルギー保存の式
 3.2 二次元平面流れの基礎方程式
  3.2.1 連続方程式
  3.2.2 運動方程式
 3.3 開水路非定常流における波動性
  3.3.1 流れの分類
  3.3.2 単斜上昇波
  3.3.3 波先および波面終端部の挙動
 3.4 洪水流理論
  3.4.1 キネマティックウェーブ理論(λ<<1の波)
  3.4.2 拡散類似モデル(λ<1の波)
  3.4.3 林の逐次近似解法
  3.4.4 高橋の摂動解法
 3.5 水位変動が急激な波
  3.5.1 λ>>1の波
  3.5.2 λが1程度の大きさを持っている波
 3.6 二次元氾濫流解析モデル
  3.6.1 種々の解析手法
  3.6.2 デカルト座標モデル

<第4章> 各種下流側境界条件下における洪水流の特性
 4.1 一様河道における洪水流
  4.1.1 一様河道の洪水流に関する実験
  4.1.2 水位の横断分布に関する実験
 4.2 下流端水位が一定高さに堰上げられている背水条件下における洪水流
  4.2.1 理論的考察
  4.2.2 実験による検証および考察
 4.3 下流端に支配断面を生ずる堰上げ領域内の洪水流
  4.3.1 理論的考察
  4.3.2 実験による検証および考察
 4.4 下流端水位が流量と無関係に変動する堰上げ領域内の洪水流
  4.4.1 理論的考察
  4.4.2 実験による検討
 4.5 種々の下流側境界条件が洪水流に与える総合効果
  4.5.1 一様河道内に常時水位を一定に保持する貯水池が築造された場合
  4.5.2 一様河道に放流能力の高い自由越流型固定堰が設置された場合
  4.5.3 自由越流型固定堰群が直列に築造された場合
  4.5.4 貯水池が土砂で満杯になった場合
 4.6 河川合流部における洪水流の特性
  4.6.1 洪水ハイドログラフの変形効果からみた合流点の分類
  4.6.2 独立支川が合流する場合
  4.6.3 従属支川が合流する場合

<第5章> 河道の断面形が洪水伝播に与える影響
 5.1 狭窄部における洪水流
  5.1.1 理論的考察
  5.1.2 実験による検討
 5.2 不規則断面河道における洪水流
  5.2.1 定常流における検討
  5.2.2 非定常流における検討
 5.3 複断面河道における洪水流
  5.3.1 複断面水路の定常流
  5.3.2 複断面水路の洪水流

<第6章> 洪水ハザードの予測
 6.1 市街地における洪水氾濫水の挙動
  6.1.1 家屋群が分布している場における洪水氾濫
  6.1.2 排水路網が存在する場での洪水氾濫
  6.1.3 洪水氾濫に伴う地下街の浸水
  6.1.4 昭和57年の長崎水害における中島川の洪水氾濫解析
 6.2 河川堤防の決壊に伴う堤内地の土砂堆積
  6.2.1 堤体土砂の流出による掃流砂の堆積
  6.2.2 河道内浮遊土砂の流出による堤内地の土砂堆積
 6.3 堤内地における流木群の挙動
  6.3.1 一次元場における流木群の堰き止め機構に関する実験的検討
  6.3.2 一次元流れ場における流木個々の運動に関する実験
  6.3.3 流木群の流動に関するシミュレーションモデル
  6.3.4 流木群の堰き止めに関するシミュレーション
  6.3.5 二次元場における流木の堰き止めに関する予察的実験

<第7章> 洪水氾濫水による被害の評価
 7.1 洪水氾濫水による木造家屋の流失危険度
  7.1.1 三隅川の洪水氾濫解析による家屋被害の分析
  7.1.2 木造家屋の構造と耐力
  7.1.3 家屋構造物に作用する流体力とモーメントに関する実験
  7.1.4 動水圧に対する窓ガラスの耐力
  7.1.5 家屋群中で受ける流体力
  7.1.6 巨椋流域を対象とした木造家屋流失危険度予測
 7.2 洪水氾濫による損害額の定量的予測
  7.2.1 既往の損害額評価法
  7.2.2 数値シミュレーションによる被害額の評価
 7.3 洪水氾濫による人命損失の定量的予測
  7.3.1 回帰式モデル
  7.3.2 避難行動を考慮に入れた人的被害の予測

<第8章> 洪水対策の考え方
 8.1 洪水災害対策の体制および意思決定プロセス
  8.1.1 総合的洪水災害対策のための施策・法制度
  8.1.2 総合的洪水災害対策整備への意思決定プロセス
 8.2 洪水災害のためのハード対策
  8.2.1 洪水発生規模を緩和するための手段
  8.2.2 ダムによる洪水調節
  8.2.3 河川堤防
  8.2.4 放水路

 あとがき
 参考文献
 索 引

【著者略歴】
高橋 保 (たかはし たもつ)
 1939年京都市に生まれる.1963年京都大学工学部土木工学科卒業,1965年同大学院工学研究科土木工学専攻修了後,京都大学防災研究所助手,1967年同工学部講師,1968年同防災研究所助教授,1982年同教授,2003年同定年退職,京都大学名誉教授となり,財団法人防災研究協会理事に就任,現在に至る.
 1995年度から2年度にわたり,防災研究所長として,研究所の全面改組,阪神淡路大震災に関する研究所としての研究統括を行い,また,1987年度から文部省自然科学総合研究班の本部幹事,さらに,1993年から3年間は研究代表者として,わが国の災害科学研究の推進に尽力した。その間,数多くの学会の役員,委員会委員,国・地方の審議会・委員会の委員としても活躍した.

 研究面では,当初,河道における洪水流の特性に関する研究を行い,この研究で工学博士の学位を取得した.その後,1974年には1年間,ニュージーランドのリンカーン大学に滞在し,網状河川に関連する研究を行い,帰国後,土石流を中心とする土砂流出・土砂災害の研究に本格的に取り組むようになった.1982年防災研究所の耐水システム部門を担当することになって,従来の研究に加えて,都市域での洪水氾濫災害問題にも研究を拡げることになった.

 これらの研究の成果の一部について,多くの国際学会で招待講演,基調講演を行い,土木学会著作賞,砂防学会賞等が授与されている.論文,著書など多数がある.

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