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ノンテクトニック断層 −識別方法と事例−
Nontectonic Faults:identification and case studies
菊判(フルカラー上製)・248頁 定価 4,950円(税込)
ISBN978-4-906431-39-7〔初版発行日/2015.3.29〕
Key Words  形成要因別ノンテクトニック断層・ノンテクトニック断層の識別方法・ノン
テクトニック断層51事例の検討・ノンテクトニック断層識別の課題・断層全史

From the text
 社会とのかかわりが深い応用地質学や環境地質学にとって,地表直下の地質構成や地質構造を把握することは地域の表層地質特性を理解するために重要であるが,そのような場所にみられる断層には構造運動(テクトニックな運動)以外の要因によるものが混在していることがある.たとえば重力下で進行する地すべり運動のすべり面や地震動による斜面の地割れ,火山性の地盤隆起に伴うクラック群といったようなものである.この種の断層の存在は古くから知られていたものの,形成の要因や機構を追求して体系的に整理されることはなかった.しかし,最近になって,そのような断層はnontectonic faultと呼ばれるようになってきた.「ノンテクトニック断層」はこの日本語訳であり,テクトニックな運動以外の要因による非構造性の断層を意味する.

 まえがき

第1章> ノンテクトニック断層とその研究
 1.1 ノンテクトニック断層とは
 1.2 ノンテクトニック断層の形成場所とその要因
 1.3 ノンテクトニック断層識別のための着目点
   〔用語解説@〕断層に関する用語

第2章 形成要因からみたノンテクトニック断層とその識別
 2.1 重力によるノンテクトニック断層
 2.2 地震動によるノンテクトニック断層
 2.3 火山活動によるノンテクトニック断層
 2.4 テクトニック断層から転化したノンテクトニック断層
 2.5 その他の要因によるノンテクトニック断層
 2.6 断層と誤りやすい構造
   〔用語解説A〕地すべりに関する用語

<第3章> 事例:重力性断層
 3. 1 斜面変動によって形成された断層
  〔事例3-01〕 松江市の新第三系大森層中の正断層群(古い地すべり構造)
  〔事例3-02〕 富山市千里における移動体内の階段状正断層
  〔事例3-03〕 富山県手洗野における移動体内でピアスメント構造をつくる正断層群
  〔事例3-04〕 北海道釧路町入境学地すべりにおける移動体内部の正断層群
  〔事例3-05〕 新潟県柏崎市米山町聖ヶ鼻における切土斜面に現れた正断層
  〔事例3-06〕 地すべり移動体側部に見られる横ずれ断層
(北海道積丹半島沼前地すべり)
  〔事例3-07〕 北海道中標津町における地すべり末端部の覆瓦構造
 3. 2 多重山稜形成に関係した断層
  〔事例3-08〕 富山県庄川左岸の多重山稜に関係したノンテクトニック断層
  〔事例3-09〕 岐阜県伊吹山の石灰岩地域に見られる線状凹地
  〔事例3-10〕 高知県いの町代次 −線状凹地群とそれを形成した断層群の運動像−
  〔事例3-11〕 高知県仁淀川町大引割 −線状凹地の内部構造−
 3. 3 バレーバルジングに伴う断層
  〔事例3-12〕 新潟県十日町市のバレーバルジング構造とそれに伴う小断層群
 3. 4 軟質な第四紀堆積物中の断層
  〔事例3-13〕 静岡県伊豆市におけるカワゴ平降下軽石層を変位させる小断層
  〔事例3-14〕 熊本県阿蘇市におけるマントルベッディングした降下テフラを変位させる小断層群
  〔事例3-15〕 大分県玖珠町の湖成堆積物中の小断層群
  〔事例3-16〕 宮崎県西都市の段丘堆積物と降下テフラを変位させる正断層
  〔事例3-17〕 北海道増毛山地東縁断層帯におけるチャネル壁に形成された正断層
 3. 5 テクトニックな断層から転化したノンテクトニック断層
  〔事例3-18〕 富山県嘉例沢断層(活断層)の破砕帯を利用したノンテクトニック断層
  〔事例3-19〕 紀伊半島和泉層群に見られる断層から転化したノンテクトニック断層
  〔事例3-20〕 奈良県五條市赤谷の断層に見られるテクトニック
  -ノンテクトニック反転構造
  〔事例3-21〕 堺市の大阪層群のフラット-ランプ-フラット構造に重複したリストリック正断層群
  〔事例3-22〕 大阪府の超丹波帯の地層と大阪層群を境する活断層から移化した地すべり性ノンテクトニック断層

<第4章> 事例:地震動による断層
 4. 1 1995年兵庫県南部地震
  〔事例4-01〕 神戸市東灘区森北町の地表に現れたノンテクトニック断層
  〔事例4-02〕 西宮市上ヶ原の地表に現れたノンテクトニック断層群
  〔事例4-03〕 神戸市東灘区魚崎北町の住吉川護岸に現れた断層
  〔事例4-04〕 「活断層(地表地震断層)出現!」とされた地震動によるノンテクニック断層群 −西宮市高塚町の高塚公園の事例−
  〔事例4-05〕 段丘・丘陵の斜面直上の造成平坦面で発生したノンテクトニック断層群 −その1:神戸市東灘区西岡本
  〔事例4-06〕 段丘・丘陵の斜面直上の造成平坦面で発生したノンテクトニック断層群 −その2:西宮市百合野町の仁川地すべり
  〔事例4-07〕 淡路島北淡町の野島断層に沿うノンテクトニック断層
 4. 2 1997年鹿児島県北西部地震
  〔事例4-08〕 鹿児島県さつま町宮之城地区の地表に現れた断層
 4. 3 2000年鳥取県西部地震
  〔事例4-09〕 鳥取県日野町別所などの地表に現れた小断層群
  〔事例4-10〕 鳥取県日野町長楽寺の山腹斜面に現れた小断層群
 4. 4 2004年新潟県中越地震
  〔事例4-11〕 新潟県小千谷市において地表に出現した断層
 4. 5 2005年福岡県西方沖地震
  〔事例4-12〕 福岡県玄界島頂部に現れた断層群
−地震動による多重山稜形成の初期現象の例−
 4. 6 2007年能登半島地震
  〔事例4-13〕 石川県輪島市門前町中野屋の地表に現れた断層
  〔事例4-14〕 石川県輪島市門前町の切土法面に現れた断層
 4. 7 2008年岩手・宮城内陸地震
  〔事例4-15〕 宮城県栗原市荒砥沢地すべり末端の断層
 4. 8 先史時代の地震
  〔事例4-16〕 千歳市キウス7遺跡の階段状正断層
  〔事例4-17〕 千歳市キウス9遺跡の地すべり性断層
  〔事例4-18〕 断層崖(馬追断層)の直上に見られる正断層群 −安平町早来富岡
  〔用語解説B〕 破断面に関する用語

<第5章> 事例:火山活動による断層
 5. 1 宮崎県霧島火山の火山活動に関連した断層地形とリニアメント群
  〔事例5-01〕 えびの高原周辺地域
  〔事例5-02〕 高千穂峰周辺地域
 5. 2 鹿児島湾内,新島(燃島)の断層群
  〔事例5-03〕 新島(燃島)の断層群
 5. 3 2000年北海道有珠山の火山活動によって生じた火山性断層群
  〔事例5-04〕 北屏風山断層および有珠外輪山北西側の断層群
  〔事例5-05〕 洞爺湖温泉町西部断層
  〔事例5-06〕 壮瞥温泉断層
  〔事例5-07〕 南西山麓の変形フロント
  〔事例5-08〕 西山西麓火口周辺の正断層群

<第6章> 事例:その他の要因による断層
 6. 1 岩石・岩盤の膨張によるノンテクトニック断層
  〔事例6-01〕 新潟県高田平野西縁地域における切土法面の膨張に伴う断層
  〔事例6-02〕 青森県東通村の岩盤膨張による断層
 6. 2 地震時の沈下と人工構造物の変形による断層
  〔事例6-03〕 石川県輪島市門前町道下における能登半島地震時の沈下・
人工構造物の変形を伴う断層

第7章 課題と展望
 7. 1 ノンテクトニック断層とテクトニック断層の識別に関する課題
 (1)テクトニック断層の範囲
 (2)「断層全史」
 7. 2 起震断層にかかわる課題
 7. 3 ノンテクトニック断層研究の取り組みと展望

 あとがき
 執筆者一覧
 文 献
 索 引

【編著者/略歴】
横田 修一郎 (よこた しゅういちろう)
 1949年大阪府生まれ.大阪市立大学理学部地学科卒業.同大学院理学研究科修了.潟jュージェック勤務を経て1988年鹿児島大学理学部助教授.1996年島根大学総合理工学部教授.現在,島根大学名誉教授.専門:応用地質学.理学博士.

永田 秀尚 (ながた ひでひさ)
 1955年富山県生まれ.北海道大学理学部地質学鉱物学科卒業.同大学院理学研究科修了.1979年から北海道開発コンサルタント葛ホ務の後,現在,虚乱土代表取締役.主にダム・斜面に関する調査に従事.技術士(応用理学),博士(理学).
http://business3.plala.or.jp/fusuido/

横山 俊治 (よこやま しゅんじ)
 1950年香川県生まれ.広島大学理学部地学科卒業.同大学院理学研究科修了.日本学術振興会奨励研究員.川崎地質梶C潟Iキココーポレーションにおいて主に活断層と斜面災害に関連した業務に従事.2000年高知大学理学部教授.現在 高知大学名誉教授.専門:ノンテクトニック構造地質学.理学博士,技術士(応用理学).

田近 淳 (たぢか じゅん)
 1954年秋田県生まれ.北海道大学理学部地質学鉱物学科卒業.1979年北海道立地下資源調査所(現・北海道立総合研究機構地質研究所)勤務.地質図幅・地すべり・活断層に関する調査研究を担当.2014年同研究所地域地質部長を退職.道総研フェロー.現在,潟hーコン環境事業本部技術顧問.博士(理学).

野崎 保 (のざき たもつ)
 1946年島根県生まれ.島根大学文理学部理学科卒業,新潟大学自然科学研究科修了.渇棊p地質調査事務所,北日本技術コンサルタント梶C潟Aーキジオほかに勤務.現在,野崎技術士事務所.主にダム・地すべり災害に関する調査を担当.一級土木施工管理技士,技術士(応用理学),博士(理学),APECエンジニア.

★執筆者(編集委員のほか,順不同)
 原口  強:大阪市立大学大学院理学研究科
 橋本 修一:東北電力
 廣瀬  亘:北海道立総合研究機構地質研究所
 井村 隆介:鹿児島大学大学院理工学研究科(理学系)
 加藤 靖郎:川崎地質
 菊山 浩喜:潟Gーティック
 三和  公:東北電力
 西山 賢一:徳島大学大学院ソシオ・アーツ・アンド・サイエンス研究部
 山根  誠:応用地質
 吉永 佑一:竃h災地質研究所

★写真提供(執筆者のほか,順不同)
 千葉 則行:東北工業大学工学部
 石丸  聡:北海道立総合研究機構地質研究所
 伊藤 陽司:北見工業大学工学部
 越谷  賢:サンコーコンサルタント
 岡  孝雄:北海道立総合研究機構地質研究所,現・アースサイエンス
 岡崎 紀俊:北海道立総合研究機構地質研究所
 潟Vン技術コンサル
 寺島 克之:元北海道立地質研究所



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