1.  良書作りのために
ぜひお読みください
2.  本づくりの流れ図
これを見れば一目瞭然!
3.  本づくりのポイント
こうして本はできあがる
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経費のあらましを知ろう
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6.  制作見本のご紹介
ほんの一例ですが…。
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8.  (参考)  本の販売
経費倒れは避けよう!
参考
本の販売

本の販売を お考えの方へ


 自費出版をして本を世に出したいと考えている多くの方々は、出来上がった本を身近な人や同好の士に差し上げたり、出身校や地域の図書館、報道機関、取引関係先等へ寄贈されたりするものです。いわゆる「非売品」としての自費出版の位置づけです。

 しかし最近では、自費出版した本に定価を付けて販売することを視野に入れている方も多数おられます。書店販売をめぐる考え方の違いも、依頼者によってかなりの温度差があることも事実です。

 しかし、ここでしっかり押さえておくべきことは、

  @本を販売しようとすれば諸経費が必要になること
  A経費をかければ本が売れるという保証はないこと
  B売れ残り本は全冊引き取らなければならないこと

など、販売の前後において多くの経済的・精神的負担がかかってくるものであるということです。小社では、依頼者の方がどうしても本の販売をしてみたいというご希望をお持ちの場合は、書籍販売に関わる細々とした取り決めごとの詳細についてご説明をいたしますが、小社から積極的に本の販売をお勧めすることは一切いたしません。それは、本の制作について多額の金銭を負担しておられる方に、さらに販売の場面においても過重なご負担を強いることを由としていないからです。

 ここでは、(1)本の販売にはどういった経費がかかってくるのか、という出版経済上の問題、(2)どういった内容の本であれば市場販売に適するのか、あるいは適さないのか、という販売適合性の問題の2点に絞って書いていきたいと思います。


〔1〕本を販売する上での必要経費

 詳細な説明を書き始める前に、下掲の参考図をご覧ください。この図は、本が読者のお手元に届くまでの流通のあり方を図示したものです。黒に白抜きのところが5ケ所ありますが、これらが本の流通販売に関与していく業者ということになります。その各々から延びている矢印の線がその関係性を示しています。本という商品を動かすことになるわけですから、当然ロジスティクス(運送手段・運賃)が全工程で必要となってきます。図内では緑色と赤色のトラックが置かれていますが、それぞれに「本の納品」と「本の返品」を表しています。




 この図には描ききれないため省略してありますが、これらの矢印線の線上には当然多くの作業従事者(本の仕分け・伝票処理・梱包・発送などのお仕事をする方々)がおられます。本の販売にかかってくる経費は、これらの作業従事者の労賃であるとか関係する会社内の人件費および利益に当てられていくということになるのです。詳細を極める経費について理解していただく前に、まずこの現実をしっかり認識しておかれる必要があります。


(1)新刊委託販売と注文書籍販売

 本が販売されていく形態には、@新刊委託販売、A注文書籍販売の2つがあると考えておいてください。@の新刊委託販売は、出版されたばかりの新刊書を書店さんに一定期間展示販売していただく販売方法を指しています。この方法を、「通常ルートによる新刊委託販売」といいます。

 委託期間は通常6ヶ月間とされていますが、本の販売成績が思わしくないと書店さんから判断された場合には、数日あるいは数週間で本の問屋さんである取次会社さん(配本元)へ戻されます。通常のケースでも、おおよそ委託開始の日から3〜4ヶ月が経てば、取次会社さんに滞貨していた書店さんからの返品本がまとめて出版社に戻されてくるのです。そして、ほぼ半年後くらいに販売精算が出版社に対して行われ、支払い決済がなされるのです。したがって、書店市場で販売できた分の売上配分は、早くても半年後以降と考えていて間違いはありません。

 Aの注文書籍販売は、新刊書は言うに及ばず、発行後相当期間を経過した本の注文が読者から書店さんに寄せられた場合、出版社から取次会社さんを通じて書店さんに配本していく取引の形態をいいます。注文品の取引の場合は、注文を出した書店さんが取引をしている取次会社さん(A社)と注文書籍を発行した出版社同士が取引を行っていれば何の問題もないのですが、取引外の出版社の本であれば、その出版社と取引を行っている取次会社さん(B社)を通してA社に本は搬入され、注文を出した書店さんに届けられるという仕組み(バーター取引の関係)になっているのです。これを、本を取次会社さん同士がお互いに融通しあうことから「仲間取引」とも呼ばれています。

 この注文書籍販売のシステムは、本の新刊委託販売までは考えておられない依頼者の方には便利な方法です。販売しようとされる本には必ず図書コードが付けられていますので、依頼者の方がパンフレットやチラシなどを関係先に配布されて後、それを見られた方からの「書店さんを通した書籍の注文」を確実にゲットするためには、この方法は最も経済的です。小社がこの業務を行なう場合は、「個別注文取引に関する覚書」を依頼者の方と締結し、一定部数(発行部数の1〜2割)をお預かりすることになります。お預かりする期間は、おおよそ1年間が目途となるでしょう。


(2)書店で新刊委託を希望される場合に必要となる経費の説明

 それでは、書店市場に本を展示して販売されていかれる場合、具体的にどういった経費が発生してくるのかを、下記にまとめてみます。


@ 口座設置料
(=図書コード賦与料)
小社を含め、多くの出版社では、無料で設置しています。
A 新刊委託交渉手数料 取次会社さんとの間で新刊委託部数等を決定する交渉費
B 新刊委託品の発送手数料及び運賃 出版社→取次会社へ納品/実費
C 新刊委託品の返品に伴う手数料 =本体価格×返品手数料率×返品部数
D 新刊委託品の返品に伴う着払い運賃 取次会社→出版社へ返品/実費
E 新刊委託品の預かりに伴う倉庫料 無料を含め、各社各様です。
F 新刊委託品の預かりに伴う管理料 売上・経費等の事務管理及び汚損本の補修などの管理費用


 以上が、新刊委託販売に伴って発生する諸経費の細目です。その他にも、新聞や雑誌等に書籍広告を出されたり、委託先の書店宛に同報Faxを流布するなどされれば、それぞれに料金がかかってくることになります。こういった広告出稿行為は依頼者の方が任意にされることですから、当然に、上記の一覧表からは除外しております。

 小著「これからの自費出版-虎の巻-」でも書いたことですが、一般の出版社が自費出版本の販売に積極的に関与していくケースは限りなく少ないものと考えています。それは、上記の経費発生の流れをもう一度ご覧いただければお分かりの通り、本をお預かりして販売していくということには、大変な労力と時間を伴うからです。


(3)経費の徴収時点をめぐる二つの方式

 それでは次に、これらの経費はどの時点で必要とされ決済されていくことになるのかを考えてみることにします。一般的には、次の二つの方式が採られています。すなわち一つ目が、委託販売の契約時点で一括してかかる経費の全額を請求される「事前徴収方式」。そして二つ目が、委託販売終了時点で売上と経費を相殺した形で精算を行う「事後徴収方式」です。

 先にあげた事前徴収方式によれば、委託販売で取り扱った部数や本の価格に応じて経費の額は決められていくことになるので、取り扱うことになる出版社にとって、販売結果はほとんど問題にしなくてもよいことになります。本が売れても売れなくても、事前にかかる経費を徴収しているのですから、出版社側にとっては極めて合理的で安全な徴収・精算方式であると言えます。

 一方の事後徴収方式の場合は、少なくとも半年間という委託期限を経ないことには、経費の徴収や精算(売上との相殺)は行われないことになります。しかし、これは厳密に言い表した場合であって、絶対的に経費の額を特定できる「送品にかかる運賃であるとか倉庫料」といった経費の精算は、委託販売が開始された時点で、部分徴収の形で支払い決済を依頼者の方に求めていくことは可能です。

 小社が自費出版本の新刊委託販売を取り扱う場合は、この事後徴収(精算)方式に沿って行い、契約の期間も、先の注文書籍販売の場合と同様の1年間(ケースによっては延伸することもあります。)と考えております。


(4)売上の配分割合について

 この二つの方式の違いを「経費の徴収時期」という観点から見てきましたが、さらに大きな違いは、売上の配分方法にあります。前者の方法では、一切の経費を先取りした形となっているため、理屈の上では「売上の配分」という概念は生まれる余地はありません。つまり、販売できた部数分の売上は全て100%依頼者に支払われることになります。(ここで100%とは、販売価格である定価の金額ではないことに注意してください。取次会社さんと出版社との間で決められている出版社正味価格(定価の70%前後の価格)の100%であるという意味です。

 後者の「事後徴収方式」を採る場合であれば、販売行為に対する出版社側の報酬(利益)は、販売結果が明らかになる時点、すなわち委託終了時点まで待たなければ確定することはありません。売上金額を精算する時点において、「売上の配分割合」という取り決めが必要となるのです。各社のホームページを見る限りにおいて、その態様はさまざまです。一番分かりやすい規定は、「依頼者50対出版社50」というもので、売上分を純粋に折半していくというものです。

 小社では、依頼者の方が本の制作経費を全額負担されていることを考慮し、本の価格によって配分割合に差を持たせる「スライド方式」を採用しています。以下は、その配分割合を示したものです。

売上配分割合の規定(依頼者対小社,%)
 
1. 定価2,000円未満の場合 依頼者50対小社50
2. 定価2,001円以上5,000円未満の場合 依頼者60対小社40
3. 定価5,001円以上の場合 依頼者70対小社30




〔2〕自費出版企画と販売適合性について


(1)販売エリアの視点から

 この原稿を書いていて、窓の外の騒がしさが気になり、パソコンから手を休めて、しばし一時の喧騒に聞き入ります。今は、地方議会選挙の真っ最中です。選挙のことを少し考えていて、一昔前の参議院選挙のことを思い出しました。一票の格差が問題となって久しく、現行の区割りを広げて一票の格差を縮めようという選挙制度改革も談論風発の状況を呈していますが、ここで思い出した用語が昔懐かしい「全国区」という呼称です。

 前置きが長くなって恐縮ですが、実は、本の販売を考える際には、この「全国区」という言葉が非常に言い得て妙な感じがするのです。日本列島の津々浦々に至るまで広範囲に票を集めるかつての全国区型選挙、それが本の販売においては極めて効率的なことなのです。ここでは、本の内容=企画について問題にしているのですが、全国どこにでもあなたの書かれた内容の本を読みたいという、いわば購読者予備軍の方の数が多ければ多いほど、書店に並べて販売することに意味が出てくるのです。

 それでは、これとは逆に「地方区」ではダメかというと、決してそうではありません。表現を変えれば、ある意味で「地方区も小さな全国区」と言えるからです。絶対的な販売エリアを問題にするとき、全国区的な内容は販売境界線を意識することなく、静かに広がっていくものです。反面、地方区を意識した企画は、販売エリアの制限という縛りはかかるものも、地方という範囲においては、地道で確実な浸透力を持っていくことになるからです。


(2)企画希少性の視点から

 販売可能エリアという観点からは、全国区的に大網を打った企画が販売に向いていることを書きましたが、逆に、1億2,800万人余のうち2,000人余の人しか関心を示さないような企画であっても、販売成績の点では好結果が期待できることもあります。このことが最も顕著に現れてくるのが「趣味・技芸・コレクション」の分野です。特に、その分野において30〜40年にも及ぶ“実績”を積み重ねられた方が書いたものであれば、たとえ2,000人余しか購読者予備軍がいない世界であっても、本の内容の希少性という観点から、販売の引き合いはかなり期待できるのです。

 そして、かなりの年数を費やして収集した貴重な記録であったり、オリジナリティの高い技術が紹介されていれば、おそらく購読者の心理として、その本が「初版が出された時点で絶版となる可能性が高い」という意識が生まれてくるのです。その意識が「早く購入しておかなければ」という実際の購買行動となって表れてくるのです。



(3)販売に適さない出版企画とは?

 “個人もの(自分史・随筆など)・団体もの(企業の社史・地方史誌など)”は販売が難しい出版物と言えるでしょう。個人ものでも、一般の人では経験しえない場面に遭遇し、マスコミ等でも取り上げられた方の書かれたものであれば一定程度の関心を惹くことがあるとは思いますが、市井の方の人生を綴った本を金銭を支出してまで購入されることは、よほどのことがない限りありえないでしょう。

 団体ものについても、同様のことが言えます。ただ、地方史誌の場合は、郷土愛に通じるものがあるわけですから、購買可能性という点では、企業ものよりはるかに高いものがあると言えます。史誌の編集はほとんどの場合、郷土史家や元教職にあられた方々が発起人となって作られていくというのが定番のようになっていますが、この中に、少人数ではあっても地域住民の方々を加えて作っていかれれば、興味関心への惹起は言うに及ばず、本自体が親しみやすいものになっていくのではないかと考えます。

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