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5つのポイント
自費出版を成功に導く秘訣

会社で選ばず人で選ぶこと

 自費出版をしたいと考えておられる方々が一番望んでいることは"良書を作りたい"ということです。これまで心の中で描いてきた本のかたちを、現実のものにしてもらいたいと願っておられるわけです。しかし、ここで考えていただきたいことは、「出版社をはじめとして、印刷会社、編集プロダクション、編集事務所といった会社・事業所に作ってもらおう」とは考えないことです。あなたの本を制作するのは建物でもコンクリートでも、会社の伝統でもありません。あなたと同じ血の通った人間が作ることになるのです。

 ここのところをしっかり押さえられることが大切です。つまり、制作業者を選択することは「制作担当者を選ぶ」ことに他なりません。この担当者と本が出来上がるまでの期間、苦楽を共にするわけですから、「本作りに熱意が感じられない・コミュニケーションがうまく取れない」相手であれば、先々暗雲が立ちこめてしまうことは必定です。せっかく、大金を費やして本を出版しても、渇いた達成感しか残りません。

 したがって、慎重に契約を結ばれる方ならば、まず何をおいても「あなたの本の制作担当者」と面談し、あなたの考え方なり疑問・質問なりをその方に話し、「この方となら楽しく本作りができそうだ」といった確信が持てるまで、正式な契約を結ばないことです。もちろん、大切な原稿を渡したりして制作の開始に許諾を与えてはなりません。


自費出版の価格に相場は存在しないこと

 自費出版依頼者の最大の関心事は、自費出版価格という"値段の問題"です。誰しも一番安い価格を提示した会社に仕事を依頼していこうと考えるものですが、ここでまず考えておいていただきたいことは、自費出版の価格には基準=相場というものは存在しない、ということです。自費出版価格の明細を表すものは見積書という形をとって業者さんから出されてきますが、この見積書を構成する費目は、大別して「編集費用」と「印刷諸費用」に分かれます。

 後者の印刷諸費用は、業者間での極端な価格の違いは出ませんが、前者の編集費用については、先の基準=相場は全く無いものと考えておいていいのです。したがって、価格の多寡で制作業者を選択しようと考えられるならば、必ず2社以上から見積書を取られて、慎重に判断していくことが大切です。見積書を複数取られる場合は、使用用紙等の特定も含めて、出版仕様条件を同一にして見積り依頼をしなければ全く意味をなしません。

 ただ、自費出版の価格は、通常の商品価格とは違い、高いから良いものができ、安いから悪いものができあがるというものではないことは考えておいた方がいいでしょう。このことは特に、編集費用というソフト面について言えることで、あなたの本の制作担当者の力量・熱意の差によって、できあがる本の善し悪しは決定されるのです。


少部数の自費出版は簡易な印刷方法も視野に入れること

 自費出版で作りたい部数が300部未満の場合で、本格印刷にこだわりがない方は、オンデマンド印刷などの簡易な印刷方法も選択の視野に入れて考えてください。本格印刷の場合、印刷価格の最低ロットが1,000部、製本価格の最低ロットが500部程度と考えられているからで、当然、少部数であればあるほど一部当たりの制作コストは高負担ということになるわけです。

 しかし、オンデマンド印刷であっても、その価格はあなたが作られる部数によって決まってきますので、例えば作られる部数が200部から300部の間のような場合には、本格印刷とオンデマンド印刷の両者から見積書を取られて、その価格差を比較検討していかれることが必要です。そして、その価格差が数万円程度しかない場合であれば、本格印刷を考え直してもいいでしょう。

 予算的に余裕がある方で、本の中にカラー写真を入れられたい方であれば、その部分だけ本格印刷にかけてもらい、後から本文と合体する「合体型オンデマンド」を考えられてもいいでしょう。

 また、作りたい部数が50部未満の場合であれば、本格印刷もオンデマンド印刷も考えないで、ご自身の力だけで本作りをされた方が得策です。ご自身でデータを完成させ、両面印刷してくれる出力専門のお店を探されて印刷することです。用紙はクリームキンマリなどの書籍用紙を全紙で分売している洋紙店さんで紙の目を間違えずに購入してください。刷り上がった印刷物をもって街の製本屋さんに相談すれば、本にしてもらうことができます。これが、最も経済的な方法です。


価格はあなたの力で安くできること

 本格印刷にかけて自費出版するということは、相当な経費がかかります。できるかぎり経費を抑えたいと考えられる方は、ご自身が努力されることで、この経費を減価の方向に導くことができることを認識してください。

 原稿の電子データ化(パソコンを使って文字入力すること)は当然のことですが、最大の減価パフォーマンスは一頁毎の組版編集作業をすることです。身体に障害をもたれる方は別ですが、一般の人は自分の服は自分で着ることはできるのです。本作りもこれと同じです。もし、細かい組版体裁で迷われたときは、お近くにある本に助けてもらって、あなたなりの"本の中の顔"を作り上げてみてください。

 さらに進んで、文字に限らず、写真・図版等の画像関係のデータ制作や、カバー・帯などの制作もご自身で行ってしまえば、通常かかるところの編集費用の認識はほとんど持つ必要がなくなります。

 もし、ここまでの作業を行った方がいらっしゃれば、本作りの仕事は限りなく印刷現場に近づいていることになります。したがって、本作りの相談・依頼は出版社にするのではなくて、直接、本の制作を引き受けられる印刷会社にされるべきでしょう。なぜなら、出版社は本の編集を第一義の仕事と考えている事業体なので、既に本の編集が終わってしまったものを持ち込まれても意味をなさないからです。


業者を介せば本が売れるとは考えないこと

 プロが書いたものでも、書店に並べられている本の通常40%が返品となります。これが、書籍販売の厳しい現実です。したがって、よほどの希少性をもった作品で、時代の要請に応えた内容の書籍でないかぎり、自費出版した本が売れていくことは難しいものと観念してください。

 業者(出版社・問屋・書店)を介せば必ず全ルートに関わる経費が発生します。たとえ僅少部数が販売できても、上記の販売経費が売上(配分)額を上回れば赤字となってしまい、さらなる経費の請求を受けることになります。

 また、本を書店市場に流通させれば返品は必ず発生しますから、流通によって生じた汚損本・破損本も精算時には受け取っていかなければなりません。したがって、本を販売したいと考えられる方は、書店市場に出す本の数をできる限り少なくすること、次に、ご自身の力でどれだけ販売できるのかを真剣に考えてみてください。つまり、出版社等をはじめとする業者さんに売ってもらうことは最初から期待しないということです。

 本は著者周辺から売れていくものです。数多く販売するためには、ご自身の本を販売してくれそうな協力者を、本ができあがるまでに組織化しておくことです。その方たちと本の頒布価格などについて申し合わせをしておき、確実に一冊ずつ本を販売していくのです。