総合図書出版 近未来社
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I.契約前の交渉心得


業者選びの基準を価格の安さだけに求めてはいけません。業者をどこにするかの決定権限は唯一あなたご自身にあり、最終的に粛々と判断していかれればいいことです。相談交渉において一番重要なことは、あなたの本の"制作担当者"の紹介を受けることです。そしてこの人物と対話を重ねることで、「この人に本作りを任せてみよう」と思い至れば、その"会社"と契約してください。ここまで慎重に判断された場合でも、当たり外れの出る賭けのような要素はまだ残ります。しかし、お金の問題だけで業者選びを拙速にしてしまい、納得のいかない自費出版をされるよりは、これに、制作者という人間に対するあなたの判断が加わっていれば、ここで言うところの"賭けをしているような不安感"も、少しは軽くなるものです。


解説

<人を見てから会社を決める>

自費出版で相談に来られる方の最大の関心事は、何と言っても「かかる経費の額」がいくらになるか、です。経費の額は確かに重要な問題であり、業者選びの核心をなすものであることは事実です。しかし、交渉に当たってそれ以上に重要なことは、あなたが作ろうとする本を"誰"と作っていくか、を決めることなのです。このことこそが、本が良書にもなり悪書にもなる"運命の分かれ道"のカギを握っているのです。

大きな会社であるとはいえ、あなたの本作りのパートナーとして最適な会社であるという保証は何もありません。あなたの原稿に対して適切なコメントを出し、かつ、あなたの本作りについての希望・要望をしっかりと聞き取り、把握し、真摯に答えを返していく姿勢があるかどうかを慎重に見極めていくことが最も大切です。

契約前の段階では、それは単なる相談事のひとつに過ぎません。業者サイドがもしこのようなスタンス(編集制作上の手の内の幾つかを明かしても契約してもらえなかったら何にもならないという考え方)に徹しているのであれば、おそらくあなたが期待する「本作りについての価値あるコメント」を聞き出すことは難しいでしょう。また、あなたが経費の問題ばかりにこだわっていればいるほど業者の気持ちも萎えていくもので、尚更のこと、あなたが知りたいと思っている本作りの中身の議論に発展させていくことはできないでしょう。

見積り金額が妥当であるかどうかの判断は、ご予算を含め、あなたご自身の専権事項であり、交渉の最後に粛々とされていかれればいいのであって、それまでは、対応する応接者の姿勢・考え方をじっくりと観察し、本当にこの会社あるいはこの応接者(制作担当者であることが望ましい)に本作りを任せていいものかどうかを慎重に見究めていくのです。

対出版社との交渉を単なる価格交渉のみに終わらせるのではなくて、一つでもあなたの本作りに役立つ情報を取得する機会にしていくことこそ、苦労して何社もの会社を訪問し、見積り交渉していくことの意義が出てくるのです。


<後戻りが許されない自費出版>

交渉している相手がその道のプロであっても、決してひるんではいけません。相手にとってもあなたの原稿や本の話は、初めて見たり聞いたりする話なのです。プロであればあるほど、敬虔かつ謙虚な気持ちをもってあなたの原稿に接するでしょうし、あなたご自身はその方が話される態度の中に「本作りに対する熱意」が感じられるかどうかを慎重に判断していかれるべきなのです。

二回、三回と訪問していくうちに契約書の調印となるでしょう。契約書を取り交わしてしまえば、よほどの事態が起こらない限り、その会社と一緒に本を作っていくことになります。つまり、自費出版は制作会社を変えることが不可能で、やり直しが利かないのです。後々不満が出てきたり、憤懣やるかたない気持ちになっても、契約してしまった会社とそのまま本ができあがるまで付き合っていかなければなりません。その時になって「こんなはずではなかったのに…」と溜息をつかれ後悔されても、それは後の祭りでしかないのです。

自費出版するということは、数十万円から数百万円にもなるような高価な商品を購入する消費者であるという認識を強くもって行動してください。未だ何の影も形も無いものに対して前受金を払わされたり、今後どう展開していくか分からない不安の中に身を置いていくことになるのです。あなたの本ができあがるまでは"慎重さと疑心暗鬼のかたまり"と相手から思われるくらいの対応方に徹すべきで、決して気を許すことがあってはなりません。



U.契約後の交渉心得

慎重の上にも慎重を極めた相談交渉の末、契約書の調印となります。これが済めば、あなたの本の編集制作作業は本格的に開始されることになります。この際、結果としてどんな本が出来上がってきても文句は言わないという方は別として、やはり多額の金銭を負担して自費出版という一大事業をするのだから、少しでもご自身の考え方なり要望なりを本の中に刷り込みたいと思われる方は、制作担当者にはっきりと伝えていくことが必要です。このことをしないでおいて、組み上がってきた最初のゲラに大幅な変更要求を出してしまえば、追加料金の発生という最悪の事態も招きかねません。制作担当者に細かいことを言うと嫌われると思うあまり、言いたいことも言わずに全て担当者=業者任せにしてしまうことは最も危険な交渉態度です。依頼する側も作る側もお互いが胸襟を開いて話し合うことであなたの考え方を一個でも多く、本作りに反映させていくことが理想的な姿なのです。つまり、依頼者であるあなたの立場からすれば、“カネも出すが口もしっかり出しますよ”と構えていることが、ベストの交渉態度と言えるのです。


解説

<業者一任は“最も危険な賭け”>

あなたが出された原稿の完成度が高ければ高いほど、本は作りやすいものとなります。この場合、制作担当者に何の要望も出さず、本の編集設計の全てを任せてしまえば、後々必ず問題が起こります。少なくとも、本文の基本設計、各種扉のレイアウト、図版・写真が入るような画像ページのレイアウト・ラフ案(一般に「組見本」と言います。)の提示を制作担当者に求め、その一つ一つについて丹念に検討されることが必要です。この際、あなたの周辺におられる方に組見本についての感想を求められるのもいいでしょう。いろんな人の見方・考え方が反映されることによって、本の形がより良い方向に固まっていきます。この結果、出された組見本にもう一工夫欲しいと思われる点があれば、臆することなく、あなたご自身の考え方(要望)をより具体的に指示していかれるべきでしょう。

こういった組版上の約束事の決定にあなたご自身が全く関与されず、最初に出される最も重要な初校ゲラの組上げまで行ってしまえば、その時点で大幅な組み換え・組み直しの要求を出すことはかなり難しくなります。相手の会社や担当者が快く応じてくれれば何の問題も起こりませんが、あなたが出された変更要請自体がかなり難易度の高いものであればあるほど、修正作業に相当の時間を要することになるため、その後は業者からお決まりの"追加料金"の要請が出される可能性が高まります。しかし、これほどつまらない事はありません。


<校正回数が2回であることの意味を正しく理解する>

組見本の決定に際して、依頼者であるあなたご自身が積極的に関与していくべきである、と言っているのには理由があります。それは、依頼者の方の中には「校正回数は2回であるから、初回の校正(初校と言います。)段階で、基本組版の大幅な変更を申し出ても構わない」と考えている人がおられるからです。また、最近ではあまり見られなくなりましたが、出版社から出されたゲラを原稿用紙と勘違いされているかのように、元々の形が無くなってしまうほどに修正赤字を書き入れ、全面書き直ししてしまうケースも実際にあるのです。そしてこの方も「校正1回分として許容範囲内の行為である」という考え方に立っておられるのです。

しかし残念ながら、この2つのケースとも「校正回数2回」には含まれない、許容されない行為(規定料金外の経費が発生する行為)とみなされます。自費出版の仕事を引き受ける出版社の基本的な考え方は、あくまでも依頼者の方が見積り・契約時点で出された原稿を基にしてゲラ組立てから校正・修正の作業をしていくことになりますから、元々の原稿の形を大幅に変えてしまう行為まで「校正」という名のもとに許容しているわけではないのです。前者の「大幅な組見本変更」についても同様で、業者さんから「初校ゲラが出てしまった後に言われても…」と言われてしまえば、二の句を告げることすらできません。

いずれにしても、ページ組版の形を考え作る行為もすべて人間が関わっていることであり、考え方や感じ方の違いはどうしても出てくるのです。カバーや表紙が本の"外の顔"だとすれば、組見本は、大事な本の"中の顔"とも言うべきものです。業者さん(制作担当者)に一切の編集裁量を委ねるのではなくて、あなたご自身が本を作る主役であるという意識を持たれ、責任ある指示・判断を出していかれることが必要です。

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